3例目の万葉木簡
・読売・朝日新聞 2008/10/23
3例目となる万葉集の歌が記された万葉木簡が、京都府木津川市馬場南遺跡(旧・文廻池遺跡)の寺院跡地(奈良時代中期~後期)で発見されたと、京都府埋蔵文化財調査研究センターが22日に発表した。木簡は長さ23.4cm、幅2.4cm、厚さ1.2cm。一字一音の万葉がなで「阿支波支乃之多波毛美智」と11文字のところで折れており、当時、歌い継がれ流行歌、巻10の作者不明の和歌「秋萩の下葉もみちぬあらたまの月の経ゆけば風をいたみかも」の冒頭部分と見られる。千田稔・国際日本文化研究センター名誉教授は、現地そばの賀世山西道が740年に平城京から遷都された恭仁京で斜めに設計された朱雀大路の跡とされることから、恭仁京内の寺院だった可能性を指摘している。