青いレモン
・毎日新聞 2008/10/13
愛媛県上島町の岩城島は「青いレモンの島」として知られている。島内4カ所で計3500㎡のレモン畑を営む「半田農園」の半田氏に話を聞いた。岩城島のレモンが青いのは、実がなってすぐに収穫するからであり、青いまま出荷することにより、とれたての新鮮さを味わってもらえるということである。12月を過ぎて収穫すると黄色くなってくるため、ハウス栽培は10月、露地物は11月に収穫するという。輸入レモンの農薬問題が明らかになると、消費者は、少し高くても国産レモンを求めるようになってきており、島のレモンは、大手スーパーに納入することができたが、条件として農薬・肥料の投与量に厳しい制限があり、規格を守ると出荷の個数が半分程度になるという。しかし農薬を使えば、8割は出荷できるという。悩んだ末、「量より質」をとり、「安全」こそがこの島のレモンのブランドとだと信じたという。約30年前からはじまった島のレモン栽培だが、後継者不足が課題。約10年前から草取りなどの作業を体験する取り組みがはじまっている。関西から島に移り住み果樹を育てる農家が2戸誕生した。