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新聞からの木の豆情報

絶滅種復活

・産経新聞 2008/9/28
滋賀県東近江市には、約15ヘクタールほどの大きさの河辺淋がある。かつては水害防備の役割や、薪拾いの場であり、地元に密着した里山であった。しかし、昭和30年代から河川の治水事業が進む。さらには、人の出入りがなくなってしまった。人が入らない森は大きく表情を変えた。雑草がうっそうと茂り、間伐されていない為に、森には陽が差さない。かつては咲いていた花々は姿を消してしまった。荒れる一方であったが、平成10年より環境保全団体「遊林会」が活動を始めた。大きく育ち過ぎた樹木は間伐し、竹林の伐採、下草を狩り、落ち葉をかき出しという里山の再生活動を根気強く続けた。今では適度に陽が差すことで、森林機能が回復しつつある。近畿地方では絶滅したとされていたサクラソウ科の多年草「ハイハマボッス」が花を咲かせた。さほかにも春植物のキクザキイチゲやヤマジノホトトギスといった稀少種まで見られるようになって来た。 遊林会では月2回の定例会があるが、参加は強制ではない。自由気ままな参加だから続けられたと言う。9月13日の定例会では50人ほどの参加者が集まった。テイカカズラという木の実の観察を行い、参加者が興味深そうに見入っていた。

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