森を守る「カカオ農法改善」
・読売新聞 2008/9/10
環境NGO「コンサベーション・インターナショナル(CI)・ガーナ」は、年間約8万人が訪れるガーナのカクム国立公園にある地上30m、クワ科の高木など木の幹に板を吊り橋状に架けた「樹冠路」を造り、カクム公園は人気スポットとなった。CIは8年前から、公園の外周5キロ内にある、140の集落の内、ほとんどの農民が栽培しているカカオ栽培が耕作拡大が森林の生態系を脅かさず、且つ収入が上がる方法を探り、村民達とカカオ栽培の改善に取り組むという地元住民向けのプロジェクトが開始した。CIガーナ代表代理のヨー・オセイオウス氏によると、「木陰に入りすぎても、日光を浴びすぎても、病気になる。病害虫にやられた兆候を早く見つけたり、化学肥料や農薬を使わない方法も編み出した。」と話す。実際に、国立公園との境に近い村、ボビ村でカカオ栽培しているゴドゥイン・アチボー氏は「カカオの木が幹が太く、枝振りもよく、ぐっと健康そうになった。土も、砂色から黒か深い茶色に変わった。昨年秋の収穫期には、多い木で、83個の実がなったんだ。以前は多くて20個だった。」話す。カカオの収穫が落ちると村の森の木を切り、畑に替えるという、古い耕作パターンは変わりつつあるようだ。