信長ゆかりのソテツ弱まる
・産経新聞 2008/8/27
国の天然記念物である大阪府堺市・妙國寺の大ソテツの樹勢が弱まったとして、大阪府や堺市、文化庁などは樹木医ら約10人で「再生委員会」を発足させた。ソテツは約20株。最大のもので幹回り約1.5m、高さ約3mもあり、大ソテツの樹齢は1100年余りとされている。ここ数年で、幹の痛みや葉の枯れが、目立ちはじめ、現在は、支柱などで補っている状態だという。また、妙國寺のソテツには、かの織田信長が恐れたと
いう伝説がある。信長が、1579年に安土城に移植したところ、毎晩「妙國寺へ帰ろう。」という怪しげな声を発した。怒った信長がソテツを切らせたところ、切口から血を流して苦しんだ。その為、恐ろしくて妙國寺に返したという。再生委員会は約4カ年計画で、葉・幹の状態や土壌調査などを進め、治療を行う方針。堺市文化財課は「枯れてしまってからでは、遅いので、早めに手を打つことにした。堺の歴史を見つめてきた貴重な大ソテツの元気な姿を取り戻したい。」と話している。