古代のスマイル
・読売新聞 2005/2/25
奈良市の平城京の運河・東堀河跡から8世紀後半の長さ約30センチ、幅約3センチの木製人形が出土。人形は、人々が自分の厄災を移して水に流したまじないの道具である。今回出土した約十点のうち、一点に墨で微笑のような表情が描かれていた。その他に迷い牛、飼い主捜しの立て札も出土。このように遷都後の古都の様子をうかがえる資料は珍しく、奈良大学寺崎教授は「畑を耕すなどして居残る人もいて、荒廃したわけではなかったようだ。人々の暮らしが生き生きとわかる」と話している。