技術を子土もたちに残す
・産経新聞 2005/2/23
一級建築士事務所を構える宮大工であるとともに、NPO法人「日本文化とコミュニティ研究所」の理事も務める川瀬龍覚さんは、地域の公民館、小学校などで木組みを教えている。教えることが自分の勉強にもなるため、宮大工3,4人がいつも無料で、スタッフとして手伝いに来るという。「のこぎりなんか、ほとんど使わない今の子どもに対し、けがをすれば痛いというような人間的なことも教えることができる。できあがった木を一生懸命に組もうとしている子どもたちの目は輝いている。彼らの中から何人かでも、大工を志す人が出てくれればうれしい。60になるまでは、いい思い出をつくろうと思ってやってきたけど、今度は子どもたちの中に、自分との思い出や自分が習得してきた技術を残したいから、教えているんです」という。