林業衰退による被害拡大
・毎日新聞 2008/6/17
6月14日に発生した「岩手・宮城内陸地震」は、土砂崩れで多くの犠牲が出たり、道路が寸断されて複数の孤立集落が生まれたことが特徴だ。地震対策イコール耐震補強と思われがちだが、土砂災害の対応を忘れてはならないということを今回の地震は警告した。地震による土砂崩れは、新潟県中越地震(04年)や能登半島地震(07年)でも起きた。地震だけでなく、台風や豪雨の度にも全国で発生し,被害を与えている。その背景として「林業の衰退」が挙げられる。産業として成り立ちにくくなっているうえ、中山間地域の過疎化で林業従事者が減っている。山のメンテナンスが行き届いていない。「林業は最大の防災工事の一つだ」と必要性も訴えられている。