池田炭の原料クヌギ林整備
・読売新聞 2008/5/6
大阪府能勢町は、菊の花のような模様が特徴の「池田炭」の原料であるクヌギの整備に乗り出した。池田炭は、茶の湯で珍重されている高級炭で、利休も愛用した逸品である。原料として適しているのは、幹を切り、作られる「台場」から芽を出した、7~8年ものの直径約10センチほどのクヌギである。現在、能勢の山林には、約385ヘクタール(山林の約5%)のクヌギである。しかし、整備の対象は、建築財である、スギ・ヒノキが中心で、ほとんどが放置状態。この影響もあってか、能勢・豊能両町の年間生産量は、明治後期の約1550トンから激減し、2006年の推計では9トンの生産量というのが現状である。そのため、能勢町では、今夏から、事業費400万をかけ、約5ヘクタールのクヌギの植林・手入れを行う方針で整備に乗り出す。同町は、「山林を復活させ、特産品を守りたい。」としている。