宮大工の仕事
・産経新聞 2008/4/2
大阪府豊中市の西法寺は戦国時代に建立され、昨年9月改築工事が始まり、現在、本格化している。職人技を駆使して改築を行っているのが大阪市天王寺区に本社を持つ金剛組である。金剛組は、聖徳太子の命で、3人の工巧が四天王寺を築いたのを始まりとし、1430年の歴史を持つ最古の企業といわれ、2006年には倒産となったが、大手建設会社が親会社となって新生した会社である。現在も釘を使わずに木材を組み合わせるなど、宮大工の伝統的な技による神社仏閣の修築や新築などを専門としている。堺市美原区に専用の加工センターを持ち、71歳のベテランから18歳の若手まで8組約100人が在籍している。毎年1-2人の新人が入門する。宮大工は専門性が高く、高い技能も要求されるため、初めの5年間は見習い期間で、3年間は給料も5万から10万。その間に3分の1が宮大工をあきらめるという。宮大工は、日々の修行を通じ、必要な技術と精神が引き継がれていくのである。