最古の木製墓標
・産経新聞 2007/12/26
12月25日、石川県埋蔵文化財センターの発表によると、石川県珠洲市の野々江本江寺遺跡で平安時代から鎌倉時代とみられる木製墓標の一部が出土した。「木製笠塔婆」2基、「木製板碑」1基である。「木製笠塔婆」のひとつは杉材である。長さ191センチ、厚み14センチ、幅19センチのさおと、大日如来を表す梵字が刻まれた長さ70センチ、幅19センチ、厚み2センチの額部分で構成されている。これは当時、墓をもつことのできる有力者(領主など)を供養するために立てられたとみられている。また、墓標が木から石へと変化したと推定されてきたが、今回の出土は裏付ける重要な発見でもある。