森林保全で初連携
・毎日新聞 2005/2/16
国有林を管理する国(農林水産省近畿中国森林管理局)と、民有林を管理する3府県(大阪、京都、滋賀)の間で、琵琶湖・淀川流域の森林を守るため、4者が提携することに合意した。これまでは、別々の事業で効率の悪さを指摘されていたが、2003年に開かれた、世界水フォーラムで、水源となる流域の森林保護の重要性が認識されたためである。2005年に4者で会議を開き、間伐作業の実施、里山保全や木材利用の技術情報の共有化、森林ボランティアの推進、研究機関や企業との連携強化等を検討し、効率化を目指す。森林整備を目的とした、国と都道府県の連携は、今回が初めてである。地球温暖化の防止を目的に2005年2月16日に発効する京都議定書は、二酸化炭素を90年比6%削減が義務付けられている。二酸化炭素を吸収する森林の働きも重視され、6%のうち3.9%を森林による吸収を目指しているが、開発による森林面積の減少や、林業衰退の影響で実現が危ぶまれている。