「大豆」で被害熱帯雨林
・読売新聞 2007/12/5
ブラジル、アマゾンの熱帯雨林といえば、日本の面積の約10倍も森林があり、二酸化炭素を吸い込み、酸素に変えてくれる二酸化炭素の貯蔵庫である。これが現在急激に縮小している。この森林消失原因のひとつに「大豆ブーム」がある。熱帯雨林周辺で拡大する穀倉地帯。ここでとれる穀物の集積都市ソヒーソー市に入ると大豆長者たちの豪邸がならぶ。大豆は軽油に代わり次世代エネルギーと期待がかかるバイオディーゼール燃料の原料にもなる。その栽培地が熱帯雨林を侵食しているのである。森林の役割、CO2の吸収と固定化が破壊され、農地になるということは、吸収機能がなくなるだけではなく今まで蓄えられていたCO2を放出することになる。地球の森林総面積の約4割が熱帯雨林、その半分がここアマゾンにある。これが破壊となると地球温暖化は一気に加速すると考えられる。現在毎年東京都の10倍の面積の熱帯雨林が消失している。このまま進めば、2050年までにアマゾン森林の4割がなくなり、生息哺乳類の1/4が絶滅すると警告されている。