聖武天皇の木簡
・朝日新聞 2007/10/23
今から44年前に奈良県の平城宮跡で出土した木簡2点は、聖武天皇に関わる重要な資料であることがわかったことを奈良県文化財研究所が明らかにした。この木簡は聖武天皇がすんだ平城宮の内裏そばのゴミ捨て穴から1963年に1785点みつかったものの2つである。木簡のひとつ「搗香櫃」と書かれたものは、出土した当初の解読では「漬けもの」のこととされた。もうひとつの「御殿内火爐一口」と書かれたものは、「御殿の火鉢1個」と解釈された。これらは現在の技術赤外線撮影で調べた結果わかったのである。また、同研究所の渡辺氏は、「聖武天皇ゆかりの品の荷物札で、難波宮から平城宮に帰ったときに廃棄したのでは。捨てられなければ正倉院に入った可能性もある。」と語る。