最古の木製仮面
・読売新聞 2007/9/27
奈良県桜井市の纏向遺跡で3世紀前半の木製仮面(樫材)が出土された。この時期は邪馬台国の女王卑弥呼が活躍していた時期と重なっている。また鍬を転用したこの仮面は「農業の神」を表すとみられ、現在も各地で残っている農耕祭祀とよく似ている。兵庫県立考古博物館長の石野氏は「聖なる水をくみあげて、神にささげ、その前で仮面をつけて踊りを奉納したのではないか」と話す。また、同志社大学の辰巳教授は「稲の神を仮面として表現したのだろう。田楽などの伝統芸能の源流のひとつでは」と話す。