山再生への活動
・読売新聞 2007/8/26
大阪府河内長野市の森林ボランティア「トモロス」(ギリシャ神話の「山の神」にちなんで命名)。この団体が誕生したのは2006年2月。メンバー39人のうち、23人が60~70歳代。最高齢は74歳。多くは、市が2005年秋に始めた森林ボランティアリーダー養成講座の受講生である。間伐や枝打ちの実技も交えた4か月間の講座を終えた後、「森林保全のためこれからも活動できる場をつくりたい」と考え、府森林組合南河内支店の菊川氏らに相談をし、森林ボランティア団体の設立に至ったのである。河内長野市は全体の7割が森林であり、以前は「河内林業」の主産地であったが、安価な輸入木材に押されて低迷が続き、高齢化、後継者問題で1970年に113人いた林業従事者が、2005年には25人にまで減少したのである。その結果、人手不足で、山が手入れされずに放置され、荒廃が広がっている。トモロスはそんな現状を受けて、月2回、岩湧山を中心に間伐や枝打ちなどに取り組み、着実にすそ野を広げる活動をしている。