多摩の森・大自然塾
・日本経済新聞 2007/8/21
「多摩の森・大自然塾」のメンバーは、5年前に発足、現在鳩ノ巣など奥多摩の5つの山林で活動を行っている。この一帯はスギ・ヒノキの人工林で、計画的に伐採した後、コナラやモミジなどの広葉樹を植えていっている。年間作業日程は、3月末に苗木を植え、8月までは下刈り、9、10月は作業道造り。冬の間は間伐や枝打ちなどの保育作業、2月に苗木を植えるため整地作業という具合である。総括責任者の松井氏(65)は、「大自然塾は森林ボランティアを育てながら森林を整備するのが目的。森は様々な動植物が生きる生物の多様性が大切で、今は戦後植林されたスギ・ヒノキなどの針葉樹が大半だが、だからといって広葉樹一色にするのではなく、針葉樹を大木に育てる区域も残している」と語る。林野庁によると、森林ボランティア団体の数は、2006年に1863団体と1997年(277団体)の約7倍に増えた。急増の背景について同庁は「中高年層を中心に森林への関心が高まっているため」と分析している。