緑のオーナー元本割れ
・読売新聞 2007/8/4
国有林の育成に出資し、伐採時に配分金を受け取る、林野庁の「緑のオーナー制度」が満期を迎えた約1万件のうち9割以上が、契約時の払込額を下回る、「元本割れ」になっていることがわかった。同庁では公募当初、金融商品ではないとして元本割れのリスクは説明していなかった。同制度は1口50万円、25万円を出し、国有林の共有者となり、満期後伐採、販売代金を配分する仕組み。99年に初の満期を迎えた際は、50万円の出資に対し、平均の受収額は54万円。しかし、2000年以降に元本割れが発生、4分の1まで下落したケースもあった。林野庁では、93年度募集のパンフレットから「元本を保証するものではない」と記載しており、同庁国有林野管理室では、「このようなことになり、出資者には本当に申し訳ないと」している。