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奈良・西大寺食堂院跡の調査報告書を奈良文化財研究所が刊行した。今回の報告書では、調査当時の０６年、「正暦二年」（991年）解釈した荷札木簡を、「延暦十一年」（792年）と改めた。木簡が出た井戸跡から８世紀の土器しか見つからないこと、さらには、井戸枠の年代鑑定で、８世紀を示す木枠が多いことが根拠となり、今回の木簡の年代修正が行われた。また、井戸内の土壌分析の結果では、ウリやトウガンなどの種子が見つかり、寺内で食べられていたことの裏づけとなった。