インドネシアの焼畑問題
・日本経済新聞 2007/6/18
インドネシアのスマトラ島、カリマンタン島の焼畑式農業開発で森林火災が深刻になっている。焼畑式は、建機などを使う方法に比べてコストが1/4以下のため、低所得者の地元農民がやっている。現在温暖化ガスの排出量は世界第3位であるが、この多くは森林火災によるものである。また、バイオ燃料ブームで原料のパーム油農園の開発が相次ぎ、ますます森林火災が増える傾向にある。そのため、世界銀行やアジア・太平洋地域の各国政府が支援に乗り出す。内容は植林事業、火災予防の研究、焼畑農業で生計を立てる農民の啓蒙活動、消防隊派遣、消火用機材提供などが計画されている。インドネシア政府は、2007年に2000億ルピア、日本円で27億円投じて1500人規模の専門消火チームを発足させる。地球温暖化防止には、森林伐採、放牧などを禁止、モニターを強化して新たな砂漠化を食い止めなければならない。