枯木伐採有効
・産経新聞 2007/5/16
滋賀県の琵琶湖周辺では、カワウが大量に繁殖し樹木が枯死する被害が相次いでいる。カワウは戦後、環境悪化で激減したが、この20年ほどは増え続け、全国に5-6万羽生息。このうち3万5千羽ほどが琵琶湖北部の竹生島、伊崎半島に生息しており、フン害や枝折による樹木の枯死などの問題がある。樹上に巣作りをするため、枝再生速度が遅い針葉樹のヒノキでは、光合成ができず枯死する。国有林57ヘクタールのうち11ヘクタールで枯死状態である。このため、近畿中国森林管理局は平成17年度から対策に着手し、枯死した一分のヒノキをすべて伐採。18年度は、引き続きこしした木の伐採、間引き。そして枝の成長が早い広葉樹、ヤマザクラ、クヌギなどを植樹した。また一部の区域だけに枯死木を残し営巣できるエリアを限定し、カワウと共生できるよう枯死木を有効活用する方策をとっている。