産地復興へ熱き思い 池田炭
・読売新聞 2005/1/28
存続の危機に立たされている「池田炭」。池田炭の切り口は、菊の花の形をしていることから「菊炭」とも呼ばれる。燃えると真っ白な灰となり形も崩ずに残り、また、風情があると評価される香りが好まれ、茶の湯の席で利用されている。古くから使われており、平安時代末期から江戸時代にかけて、久安寺(きゅうあんじ)が宮中に献上している。さらに豊臣秀吉も同寺で茶会をしたという。池田炭という名前は、山間
部の産地にあったのを池田市に集められて、全国に向けて出荷された事からその名が付いた。 しかし、その池田炭の消費量と製炭者は減少し、最盛期の明治後期には350人の炭焼き人も府内と兵庫県川西に7人残るのみである。人手不足の為、山林は荒れ、炭に適したクヌギも減少。 大阪府北部の製炭業者と茶会関係者からなる「池田炭づくり支援協議会」では、ボランティアによるクヌギの育成。クヌギの特徴の研究により、他産地との違いを検証。などを検討している。