被災地に春の訪れ
・毎日新聞 2007/4/8
石川県輪島市の正覚寺は、先ごろの能登半島地震で全壊した。ここにある2本の桜が花をつけ、被災地に春の訪れをつげている。この寺は江戸初期建立。1701年の地震、1910年の「輪島の大火」などに見舞われ、倒壊全焼。しかしその都度移転、再建を重ね復興し、現在の本堂は1914年に建てられたのである。また境内にかつては桜がいっぱい植えられていたが、30年ほど前、伝染病の流行でほとんどの木を切り倒し、今回花をつけている2本だけが残った。地震で殺伐とした風景となっている中、花があると元気付けられると近くの住人である枡田さんは話す。