医療にフランスの松の木
・毎日新聞 2007/3/5
アメリカの国立衛生研究所(NIH)は、ハーブをはじめとする補完代替医療(CAM)の臨床研究を開始した。NIH全体では約360億円(年間)の国家予算が投入されている。アメリカでは、医療費削減のほかにCAMの安全性をしっかり確認して、科学的な証拠を集積することが重要と考えられている。その実例のひとつにフランス海岸松エキス(ピクノジェノール)がある。これは生理活性成分を数十種類含有しているため、様々な作用がある。まず、抗酸化作用があり、たばこによる遺伝子損傷を抑制、月経困難症に有用。このほかにも脳血流障害、高血圧症、血栓症、注意欠陥他動性障害、静脈瘤、アレルギー性疾患など数多くの疾患に関する研究報告がある。また安全性についても最も多く試験されたもののひとつである。