栗の木手入れで蝶守る
・産経新聞 2007/2/10
大阪府能勢町の吉野地区で住民たちがあらたな保護活動に立ち上がった。国の絶滅危惧に指定されている日本固有種のチョウ「ギフチョウ」が里山など荒廃で減り続けている。そこで「ギフチョウを守る会」では、孵化した幼虫がエサとする「ミヤコアオイ」の草の栽培をすすめているが、近年日照不足で生育をさまたげられている。原因は高齢化、後継者不足で手入れができなくなった栗(銀寄)の木の管理が不十分で、枝がうっそうと生い茂って、地表面への日照不足となっているのである。そこで、伸びすぎた栗(銀寄)の木を伐採し、ミヤコアオイの生育を助長することでギフチョウの生息環境を整えるという計画である。岩井会長はギフチョウと農家の両方の生き残る道と話す。手始めとして、ボランティアの手を借りて今月中に栗の木40-50本程度伐採、さらに苗木の植林も進め、ギフチョウが生息しやすい里山の復活を目指すという。