日本最古の木製櫛
・読売新聞 2006/10/19
10月18日、佐賀市教育委員会は佐賀市金立町の東名遺跡で、日本最古とみられる縄文時代早期(約7000年前)の木製櫛が発見された。これは、石川県七尾市の三引遺跡で1996年度にみつかった約6000年前の木製櫛より1000年さかのぼったものである。また、この櫛は髪にさす飾り櫛とつかわれていたようである。長さ11.5センチ、最大幅7.2センチ形状から歯の部分が14本あったとみられるが、10本が残っていた。長さ20センチ前後の七本の細い木を直径2-3ミリ程度に削って細くした上で、7本をU字形に折り曲げた後束ねってつくったらしい。奈良文化財研究所の松井室長は、東名遺跡ではこれまでも木で作られた日本最古の編みかごや食器もみつかっており、この時代に九州で木材加工が幅広く行われていたことを示す貴重な資料だと話す。