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新聞からの木の豆情報

森林セラピーのツアー

・毎日新聞  2006/10/16
東京や大阪、長野市などに住む10人が長野県飯山市にモニターとして招かれ森林浴や地元食材、温泉などを含めた「森林セラピー」を体験した東京都文京区の銀行員、柴崎栄二さん(41)は「時間の流れが違います。新鮮な空気を吸うと体がきれいになる気がします。やる気を充電しに来ている感じですね」と語った。飯山市は今年4月、他の5地域とともに森林セラピー基地第1号に認定された。ツアーは有料だが、一人1泊4千円の謝礼が支払われる。7月から10月末にかけて14回のツアーを行い、約105人が参加。森や宿での過ごし方などについてアンケートに答えてもらい、改善点や要望も聞く。これほど熱心に取り組むのは、まち活性化の切り札として森林セラピーに大きな期待をかけているからだ。飯山市の産業は、スキーやスノーボードなどの冬の観光が大きなウエートを占めていた。だが、スキー客は96年のピーク時から半減した。スキー場というハードだけに依存して客の半減を招いたことを反省。森林浴や温泉のほかに、街中でどうリラックスしてもらうかにも気を配っている。森林セラピーにまちおこしを期待しているのは飯山市だけではない。同じく4月にセラピー基地の認定を受けた山形県小国町では、熊など狩猟を生業としてきたマタギをガイド役にしたツアーのメニュー作りに取り組んでいる同町はマタギが約130人も住む、全国でも有数のマタギの里だ。湯治場として有名な飯豊温泉もあるが、最近は住民が高齢化して客が減少傾向にあった。9月末に開催されたモニター体験会には約20人が参加し、マタギの一人が温見平を案内、マタギについても講習を行った。参加者たちは、熊をしとめたときのエピソードや道具、山への信仰などを聞かされ、「自分の知らない世界だ」と感心していたという。地域振興室長の岩沢ちかは「森林セラピーのツアーには町の特徴でもあるマタギを生かし、地域の活性化に結び付けたい」と話す。

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