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唐招提寺金堂は鑑真和上没後
・産経新聞 2004/12/25
12月24日、奈良県文化財保存事務所より、唐招提寺金堂の地垂木の原木は781年の伐採であることが年輪年代測定法で判明したと発表があった。金堂の建立時期については、鑑真が757年に同寺を創建してから死亡するまでの間の建立。鑑真の弟子の如宝が宝亀年間(770-781年)に建立。奈良時代末期に主要伽藍がそろう810年までに如宝が建立等、諸説がいくつかあったが、今回の発表により鑑真が死去(763年)までに完成していたという説は打ち消され、781年以降の完成であることが確定した。ただ、建立時期の確定までには及ばず、都が長岡京に移るまでに(784年)完成していたかどうかは不明だが、同事務所は様式から奈良時代の建築と見ている。また、寺院造営の際は最初に金堂か塔を建立するの一般的だが、唐招提寺は金堂を建立前に講堂を建てていたことになり、鑑真が戒律を重んじていたことが伺える。