つくば環境フォーラム
・毎日新聞 2006/9/18
研究学園都市つくば、TX開業で都心から約45分と近くなり、最先端の科学技術の街のイメージに加え筑波山や里山など豊かな自然環境も注目されているつくばエクスプレス(TX)研究学園駅近くの雑木林ではTX開業1周年記念として自然体験教室が開かれた。自然体験教室を県から委託されたNPO法人つくば環境フォーラムは、沿線の地域開発や観光客の増加する一方、自然の荒廃が懸念され、次世代に豊かな自然を残すため、継続的な活動をしようと2001年12月、同市を中心に自然保護活動をしてきた仲間がNPO法人として結集した。会員は約180人で筑波山やしないのさ富山をフィールドに活動している。特に筑波山を守り育てる人の輪を広げようとした「筑波山ファンクラブ」では、月に1回程度自然観察会やブナ林調査などを行い、また、地主の高齢化などで手入れが行き届かず荒れている里山が多い中で「オオムラサキのすむ里山づくり」を目標に掲げ、年10回以上も親子を対象にした行事を行っている。同法人では無報酬のボランティア活動では個人への負担が偏り、継続的な活動が難しくなると考え、会の事業指導者には会費から活動費を出すシステムを採用している。それでも人と資金が足りないのが実情だが、代表理事田中ひとみさんは「自然や緑を残したいと思うなら、まずは自分に何が出来るか考えて欲しい。小さくてもモデル的な取り組みとして提案できればと思う」と話す。