唐招提寺金堂・奈良末期の建立有力
・読売新聞 2004/12/25
奈良市の唐招提寺・金堂(国宝)の建築部材のうち、ヒノキの地垂木3点の伐採年代が781年だったことが24日、わかった。 金堂は長年の瓦の重みで柱が内側にゆがむなどしており、奈良県文化財保存事務所が、2000年から2009年までの予定で解体修理が進められている。 金堂の建造時期を巡っては、寺を開いた中国僧・鑑真が亡くなった763年以降とされてきたが、修理と合わせて、奈良文化財研究所に年輪代測定による調査を委託した。元所長に話を聞くと「建物を建てる際は、普通太い部材から調達する。地垂木が伐採されたころには、建築が進んでいた可能性が高く、781年から数年の間の奈良時代末に金堂が完成していたとみてもいいのではないか」と話した。