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新聞からの木の豆情報

熊野古道30年先見据え植林

・日本経済新聞  2006/8/10
熊野古道は世界遺産に登録されてから、全国から訪れる人が急増し観光化が進んでいる。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」地域を流れる熊野川では、世界遺産登録を機に和歌山県や新宮市などが平安から鎌倉時代を中心に熊野参詣に使われた川舟下りを昨年9月より復活させた。また、今年の3月には川舟下り観光客に流域の景観をより楽しんでもらおうと、新宮市の森林組合や経済団体、和歌山県観光連盟などで組織する熊野川景観整備植栽協議会を中心とした地元有志による植林が始まり、計約2000本の木を3ヶ所に植えた。その植林場所の一つ、川舟が出発する河原から見上げられる、目立つ場所に位置する「はなじろ茶屋前広場」では、川の熊野古道全体の景観の印象を左右するということから、広場外周にヤマザクラ25本、広場下の土の見えていた斜面にはアセビなど、斜面の中断にはイロハモミジ50本の苗木を植えた。熊野に自生する品種を選び、周辺の景色と調和するよう配慮し、20年30年先の景観まで考えた。植林には地域住民も参加し、植栽を指導した和歌山県造園建設業協会新宮・東牟婁支部、松露聡支部長は来春にはヤマザクラの花を楽しむことができるだろうと期待している。流域での植栽は来年も続ける予定である。

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