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新聞からの木の豆情報

山の木見て買って

・朝日新聞  2004/12/20
日本の山林は安い輸入材が幅をきかせ、後継者難で間伐も十分にできず、森林の荒廃が問題となってきている。先人が苦労して育てた木々を無駄にせず、後世に引き継ぎたいという気持ちから、兵庫県加美町では「立木販売制度」を導入した。「立木販売制度」とは新築などの購入希望する人たちに、自分の目で見て、選んでもらう販売方法だ。木々には梁や柱など用途にあった太さ別に色テープを巻いて識別されている。この制度がスタートしたのは2年ほど前で、当初売り物になると判断された800本のうち、すでに約500本切り出されている。「間伐されていけば、暗かった森に日光が入り、残った木も成長しやすくな る」と元区長の広畑氏は説明する。木の値段設定は、森林が持つ地球温暖化防止とういう付加価値に着 目。大気中に排出される二酸化炭素を人工的に吸収するのにかかるコストを基に、木が光合成で二酸化炭素を吸収する量と比較して計算し定めているという。これに伐採や加工などの費用が加算されるが、流通コストが不要なので、購入価格は一般の流通ルートで出回る木材と変わらない。また、「買う人にとってもどこの木材か分からないよりも、愛着を育み、環境に良いことをしている意識も生まれる。我々にとっても買い叩かれる心配が無いのは大きい」と広畑氏は語る。販売制度は、行政をも巻き込み広がっている。市町村を飛び越え「加古川流域森林資源活用検討協議会」も昨年7月に発足している。

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