最古級の横櫛
・読売新聞 2006/7/5
今月4日、古墳時代前期末から中期(4から5世紀)のものと見られる日本最古級の木製横櫛が、愛知県安城市桜井町の彼岸田遺跡から出土していたことが分かった。大阪府八尾市の小坂合い席の横櫛と同時期のものと思われ、同時代に髪を整える習慣が広まったことを示す貴重な発見である。この横櫛は1999年11月の発掘調査で見つかり、縦5.5センチ横7.7センチのイスノキ製で、歯が19本あり、歯と歯の間隔が広いことなどから初期のものと考えられた。複数の丸い棒を組み合わせた結櫛や竹を結わえた竪櫛が縄文時代や弥生時代にもあったが、鉄製の鋸が現れた事から、歯のある横櫛が作られるようになったと考えられる。