村中で植林、産直販売
・毎日新聞 2006/6/21
東京都を東西に流れる多摩川の源流域、山梨県小菅村では過疎高齢化が進んでいる。村の約95パーセントが山林で、内約45パーセントがほとんど手入れのされていない人工林。土砂流出や倒木などの深刻な問題が起きている場所もある。5月26日夜、村や東京電力、東京農大、流域NPO法人など25団体で構成された、「多摩川流域自然再生協議会」が提案した「源流百年の森づくり」計画へ協力を求めるため、村内の山主70人ほどが集められた。山主からは計画に賛成する声が相次ぎ、今後、産地直送方式で樹齢100年ほどの良質な木材を販売、科学的調査に基づいた植林、作業道整備、ボランティアを活用した森林の手入れなどを、山主、多摩川流域自然再生協議会のメンバーで構成された「源流百年の森づくり委員会」が行う。また、村では源流域の振興を探るため、01年に多摩川源流研究所、04年に源流振興課を設置し、昨年までの3年間は、荒れた森林18ヘクタールを下流のボランティアの活動で整備した。