子孫にのこしたい森
・毎日新聞 2006/6/16
5月27日、「比叡山『ほうとうの森』大植樹祭」世界文化遺産の比叡山延暦寺(大津市)一帯の森林に広葉樹の苗木を植える「比叡山『ほうとうの森』大植樹祭」が開催された。これは毎日新聞創刊135年記念事業「あすを植える『My Mai Tree(マイマイツリー)』モデル事業の一環で、全国から参加した約1200人が1万2000本を修行僧が歩く“行者道”に植樹した。宮脇昭横浜国立大学名誉教授が意義を説明し、酒井雄哉・大阿闍梨による法話が行われた。植樹されたのはカシやシイなど20数種類の広葉樹の苗で、参加者は1人10本ずつ植えた。参加者は「大人になったら絶対見に来るから、大きく育ってね」と呼びかけていたり(鈴木朝恵さん 小学2年生)、「地球に恩返しをしたい。比叡山で苗を植えることができ、気持ちよかった」(オケヨ・オモンディさん 27歳)などと話す。酒井雄哉師は、7年間に1000日、比叡山を歩き通す修行「千日回峰行」を2回達成している。法話では4年位前に中国の大学で行の話をしたときに「一人と大勢どちらが正しいか」という質問に対し、一人一人の力が大きな力になるという話をしたということを語った。宮脇昭氏は、命の森を作ることが今回の植樹の目的であること。厳しい条件にも耐えて長持ちする本物の森づくりの主役になるのだと話した。