モンゴルの環境
・毎日新聞 2006/6/2
開発が急ピッチで進むモンゴルの都市部では、大気、水質などの汚染が深刻化している。異なる分野での研究成果を交換し、総合的な環境対策の提言を目指すために、大阪市立大学・吉良竜夫名誉教授、放送大学・鈴木基之教授らの呼びかけで、環境調査を都市部や草原で続ける全国の約100人のモンゴル研究者が、モンゴル・エコフォーラムを結成した。8月には環境保全の大切さをモンゴルの市民らに訴えるシンポジウムを予定している。研究発表では、永久凍土地帯での地球温暖化、首都ウランバートルでの大気汚染、草原に侵入する車両がエコツーリズムの流行で増えたことなどが報告され、自然破壊防止に向けてのルールがない事が問題視された。駐日モンゴル大使館によると、人工林造成の拡大、石炭の燃焼効率の向上、都市部での大気汚染防止対策、廃棄物処理のシステム開発の4分野を政府レベルでの環境協力で日本側に要請しているという。また黄砂対策についても共同研究が進もうとしている。