美人林
・読売新聞 2006/6/2
美人林(びじんはやし)と呼ばれる林は、新潟県十日町市松之山にある約3ヘクタールのブナの森である。ここには約4000本近いブナがある。樹齢は若く、80年ほどで細くですらりとしている。原生のブナのような雄々しい姿はない。この森は、大正末期、当時の地主が生活のため、ブナの大木を木炭用として伐採、販売したのである。このブナ林とほぼ同年齢である戦後地主のになった田邉さん(81歳)は、この森の澄みきった空気と美しさは皆さんの森ということで、入山料もとられていない。春には、約40種類の野鳥も訪れ、緑の若葉の中、嘴まで真っ赤なアカショウビンが飛ぶところは、とても綺麗であるという。