正伝寺の南天
・産経新聞 2005/12/15
京都にある正伝寺の山門をくぐり、参道を登りきれば、赤い南天の実が目に入る。背景の白壁とあいまって、実に鮮やかだ。直径2cmほどの幹が束になり、土から伸びている。高さは人の背丈の2倍はあるだろうか。少なくとも60年はたっていると思われる。この美しい南天の実も、じきにヒヨドによって食べられてしまう。冬になり山の餌が減ってしまうとヒヨドリがやって来て食べるのである。住職の山崎さんは「実がなくなっても、自然でよろしい」と言う。正月の参拝者が赤い実に出会えれば、「福が来る、と思えばええ」と・・・・。