産地みえる認証木材
・読売新聞 2004/11/13
国外の違法な伐採で、森は破壊されていく。日本の丸太輸入材の首位は、ロシア材で、エゾ松、カラ松、アカ松などがあり、合板や柱や梁など幅広くつかわれている。ロシアでは、チョウセンゴヨウと呼ばれる高級なベニ松がある。栄養たっぷりで直径15センチもある、大きなマツボックリをつける。タイガのパンと呼ばれ、動物たちにとって大切な食料になっている。高級ベニ松を伐採するために、他の木も伐採され、動物たちの住む場所がなくなり、先住民の伝統的な狩猟や採取が、壊れつつある。その違法伐採を減らす対策として、日本では、梼原森林組合がきりだした、FSC(森林管理協議会)認証がある。FSCとは管理された森から、きちんとした流通経路で、消費者に届けられる木材を証明するシステム。だが、国内で認証を受けた生産者は、森林組合など20団体しかない。申請条件もむずかしく、認証材を扱う工務店も10社程度しかないのが、現状である。