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新聞からの木の豆情報

森再生しチョウ復活

・読売新聞  2005/11/21
紅葉が見ごろを迎え、かつて国蝶のオオムラサキや希少種のウラジロミドリシジミが数多く生息していた京都府長岡京市粟生の森林。ここを市民団体「乙訓の自然を守る会」代表の宮崎俊一さん(65)ら会員約20人がソヨゴなどの常緑樹の木々を次々に間伐している。伐採したヒメコウゾで和紙が作れるそうだ。宮崎さんは「生活エネルギーが薪や炭から電気・ガスに変わり、人は里山から遠ざかった。手つかずの森に繁殖力の強い常緑樹が増え、チョウが卵を産みつける広葉樹が激減した。常緑樹の間伐を急がねばチョウも滅びる」と話す。宮崎さんがこの森を初めて目にしたのは高1の時。オオムラサキなどチョウの乱舞に魅せられ、以後毎年、初夏には足を運んだ。しかし森は高度経済成長と歩幅を合わせるようにむしばまれていった。貴重なウラジロミドリシジミは年々減り、1日中探しても1~2匹しか見つからなくなった。その後、森の一部を予定地とする開発計画が浮上。「このままではチョウが消えてしまう」と1983年5月、有志8人と「守る会」を結成、ハイカーらに計画反対を訴えた。計画は今も先送りされたまま。増えすぎた常緑樹。4年前その間伐を思い立った。森の所有者に頼み込み、約3㌶の山林を無償で借り受けた。間伐は約1㌶まで終わったが、それでも道半ば。「森を再生させ、チョウを復活させるにはまだまだ時間がかかる」と・・・。

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