「柿」日本の生活に関係深く
・日本経済新聞 2005/10/15
昔の日本人は、秋になれば、庭の柿の実を喜んで食べていたが、最近では実った柿のほとんどが放置されている。どうしたことなんだろう。今では様々な果実がスーパーの店頭にあり、柿の実を味わうのは気が向いたときだけということなんだろうか。柿が日本原産かどうかに定説はないが、世界的にカキという日本語で呼ばれている。奈良時代には柿が食べられいたようであるが、万葉集、枕草子にはとりあげられていない。でも万葉集の歌聖の姓は柿本で、これは屋敷に柿を植えていた家の姓といえる。また、銘木の黒檀はカキノキ科の心材である。