一輪挿しマングローブ
・毎日新聞 2005/7/24
関西電力はタイ政府と共同で行っているマングローブ林の植林技術研究で得られたノウハウを応用して、コップの一輪挿しで栽培できるマングローブの商品化に成功し国内販売に乗り出した。「癒し」をキーワードに人気が高い室内用観賞植物として定着を図る。苗は沖縄産の「オヒルギ」を使用。発芽時の温度と湿度をある一定の状態に保つことで、マングローブ特有の根を露出し、タコの足のように大きく張り出した形状に育てる技術を確立した。また、大きくなりすぎないように成長速度を抑えた。マングローブは熱帯から亜熱帯にかけて海岸や河口域に生育する植物の総称。各地で伐採が進み、国連の生態系評価報告書によると過去20年間に全世界で約35%が失われた。関電はマングローブが二酸化炭素を吸収し「温室効果」を防ぐ能力に着目、00年から短期間で植林する促成栽培技術をタイで研究している。