里山保全、ボランティア奮闘
・日本経済新聞 2005/7/16
6月25日、大阪府泉佐野市に広がる「いずみの森」保全活動に男女約20人の市民ボランティアが集まり、木の生長を促す下草刈りに汗を流した。この日の作業場所は、ボランティアによって5年前に約600本植樹したヒノキ周辺を中心におこなった。京都議定書で日本は2008-12年に、温室効果ガス排出量を90年比で6%減することが義務付けられた。6%の内3.9%を森林によるCO2の吸収で賄う計画だが、実際の森林吸収量として算出できるのは新たな森林造成や整備・保全活動がされている森林に限られる。日本では新たな森林造成余地は少ないため、里山を含めた森林の整備・保全などを通じて森の活性化を進めることが目標達成への重要な鍵をにぎることとなる。また、ここ10年間でボランティアによる森づくりは、飛躍的に拡大しており、今では全国で年間延べ10万人が参加するという。これは市民の森林保全に対する関心の高まりである。