官民で緑化推進
・日本経済新聞 2005/7/15
自治体が条例など制度面で地球温暖化対策を進める一方、地域には温暖化防止には地道な活動が不可欠という意識が浸透しつつある。京都府では長岡京市森林組合や地元住民らとともに「西山森林整備
推進協議会」を発足させた。西山は森林所有者の高齢化などで十分整備ができず、一部で竹やぶの侵食などが見られる。協議会では森林約800ヘクタールを対象に整備構想をまとめ、林道整備やシンポジウムなどの普及啓発活動を実施している。また、森林所有者や企業、市民へも参加を呼びかけ、西山を水源にビールを生産しているサントリーが同協議会に参加した。都心部ではビルの屋上緑化が増えている。京都駅ビル開発(京都市)は京都玄関口の京都駅ビルの屋上に芝生や竹を植え、環境への配慮をアピール。島津製作所も生態系を再現したビオトープ(生物生息空間)を本社に整備し、京都府のモデル事業に選ばれ、一部整備費の助成を受けることになった。屋上ビオトープのある府保健環境研究所ではトンボの羽化やアマガエルの産卵が確認できた。夏場、屋上表面の温度を下げる効果もあり、府は「都市部のヒートアイランド現象の緩和にもつながる」と期待している。