武蔵の庭越え古木に結実
・毎日新聞 2005/6/30
兵庫県明石市の本松寺は、阪神大震災で大きな被害を受け、本堂改修し庫裏を建替えた。そこに山桃の古木がどっしりと根を張り、今年もたくさんの赤い実をつけている。この山桃は、樹齢300年は超えると推定され、高さ6メートル、幅10メートルの半球状であり、寺のシンボルとのこと。木は古色を帯び、幹には空洞も見え、10本の石柱が全体を支えている。山桃は雌雄異株で、雄株は本堂裏の宮本武蔵の作と伝えられている枯山水の庭園にある。つまり、花粉はこの庭と本堂の屋根を越え、雌株まで飛んでいき、結実するのである。