杉おがくずで車排ガス浄化
・読売新聞 2005/6/1
大阪府が2日、第2阪名道路の換気塔が突き出た東大阪市の生駒山頂付近に約2000万円かけて「自動車排ガス浄化装置」を設置した。これは幅2メートル、長さ、高さ各3メートルの装置で、中には杉のおがくず2.8トン分を1メートルの厚さで敷き詰められ、排ガスの汚染物質を分解する仕組みである。東大寺の正倉院に代表される校倉造りには、屋内の汚染物質濃度を減らす効果があることが知られており、府環境情報センターが排ガス浄化策として注目した。いろいろな木材で実験した結果、もっとも効果が高かった杉の間伐材のおがくずを利用することになった。実験の結果、換気塔から出た排ガスは二酸化窒素濃度が環境基準の4倍だったのに対して、杉飲むおがくずを通すとほぼゼロになることを確認。今後は浄化効果がどのくらい続くかなどのデーターを収集。木材が大気汚染物質を除去するメカニズムはよくわかっていないが、効果は立証された。