アフリカの木で天平再建
・朝日新聞 2005/5/19
最近のお堂は国際色豊かだ。これは、日本国内で巨大建築物に使える樹齢数百年程度の太い木がもうほとんど手にはいらないからである。1971年に始まった薬師寺の伽藍復興には、台湾産ヒノキが使用されている。今回、奈良・興福寺が伽藍の中心となる中金堂の債権にはアフリカ産のケヤキが使われる。すでに100本輸入された。約20年前からアフリカ中西部の数カ国で巨大ケヤキを探してきたのである。アフリカ材の価格は数分の一にもかかわらず、強度や耐久性は国内材に劣らない。またカナダ産のヒノキも数十本ほど梁として利用される。10年後完成予定である。