江戸期の古民家 博物館に
・読売新聞 2004/8/4
江戸時代の豪農屋敷として国の登録有形文化財になっている堺市陶器北の「兒山(こやま)家住宅」の納屋などを改造し、民具などを展示する”地域の博物館”を作ろうと、市民らが準備を進めている。「単に保存するだけでなく、地域の為に活用したい」という当主の意向によるもの。中世、堺の自治を支えた豪商・納屋衆にちなんで名称は「ナヤミュージアム」。開館後の常設展示では、「古代須恵器の里」と題し、古墳時代から奈良時代にかけて須恵器の一大産地だった「陶邑」の歴史を伝えようと、周辺地域で出土した須恵器を並べる予定。また「近世の農村生活」「泉北ニュータウン建設と変貌する農村」などのタイトルで、兒山家に残されている江戸時代の農機具や、周辺の旧家に伝わる生活用具などを転じする。近くの高校生らも民具の整理を担当するなど、博物館づくりの輪が広がっており、2007年春ごろの完成を目指す。