樹齢350年、手探りで長寿図る
・毎日新聞 2005/4/15
大阪南部に位置する弘川寺の本坊庭園にジャングルジムのように組まれた支柱で守られながら立っている海棠(かいどう)。この木は大阪府の天然記念物に指定され、推定樹齢350年で日本で最も古いといわれている。海棠はもともと虫がつきやすく、きゃしゃで弱い木であるため、350年ももつのは珍しい。長寿を図り、樹木医10人ほどが集まり治療にあたっているが、ここまでの古木の例がなく、治療は手探り状態である。土を入れ替え、空洞になった幹部分に発砲スチロールを埋め、枝を切ったり、長生きしてもらうために様々な手を尽くしている。樹高8メートルほどまで育ったこの木のすぐ横に若木が2メートルまで成長している。この若木が大きくなったら合体させ、親子二人三脚で長寿を目指すそうだ。