塩漬け 里山緑よみがえれ
・読売新聞 2005/4/16
泉佐野コスモポリス跡地、約85ヘクタールで旧来の里山の景観を守ろうという試みが、泉佐野市公園緑化協会を中心とする市民グループの手で進められている。ここは府の第三セクターが先端産業団地として開発する計画であったが、1996年に巨額の負債を抱え、経営破たんしたため、処理として、1998年に府土地開発公社が跡地を先行取得している。現在9ヘクタールは泉佐野市が買い上げたが、残りはそのまま利用計画のめどがたっていない。生い茂った竹林が他の樹木を覆い隠し、ヤマザクラ、ミカン、スモモの木が枯れ荒れ放題となっている。そこで昨年泉佐野市公園緑化協会と交流のある地元小学生、和歌山大学生、桃山学院大学津田教授と同学生が「里山の自然を復活させよう」と府や同市の承諾を得て、保全活動を進めている。今年の2月には、ヤマザクラ350本植樹、3月には自生するヤマザクラの公開治療実施。5月8日には府内最大級のヤマモモの公開治療を計画している。今後は、団体、市民グループに参加を呼びかけ、間伐竹の炭の商品化、希少価値の高い作物の栽培、キャンプ場など跡地の利用計画のアイディアを行政に提案していくとのこと。そして、福島事務局長はこの活動を新たな街づくりの足がかりにしたいとはなしている